【監督】櫻木優平
【声優】梶裕貴/内田真礼/中島ヨシキ/千本木彩花/悠木碧/水瀬いのり/
【個人的評価】★★☆☆☆
【あらすじ】主人公は高校3年生の真。幼い頃に母親が突然死となり、心を閉ざしている。幼馴染の琴莉は、真が気になっており、デート中に、真の父も突然死をしてしまう。その突然死には、とあることが引き金となっていた。
・櫻木優平監督は、花とアリス殺人事件のCGディレクターに携わり、その後複数のCGムービーに関わっています。
・宮崎駿監督作品、毛虫のボロについてのCG制作にも関わっています。
・Huluと博報堂グループのアニメ制作スタジオ・クラフターによる新世代アニメ「スマートCGアニメーション」プロジェクトとして制作された作品。
・CGの完成度は、CGとアニメの中間に位置するような作画であり、柔軟に演出される場面構成に新鮮さを感じます。
CGガチガチになると関節や表情の不自然さが出てしまいますが、本作ではしっかりとアニメの作画を意識してあり、キャラクターの動作には違和感の少ない絵柄となっています。
・主人公 真は、幼い頃に母親が突然死して以来、心を閉ざしがちでいる。幼馴染の琴莉(ことり)は、そんな真を見守り続けてきた。ある日、そんな2人がデートしている最中、真の父・源司(げんじ)の突然死の連絡が入る。
・ここまでは学園ものとして青春アニメっぽいのですが、何者かに襲われ始めることで、この物語世界の構造が徐々に明らかになります。
・パラレルワールドの干渉ということが本作のキーになり、別世界の物語が中盤以降繰り広げられるので、序盤の学園ものの内容とは空気感はかなり変わります。
・現実の東京にメカっぽいものが登場するところもあり、幻魔大戦的な印象も受けます。
・終盤ではパラレルワールドの解決をするために、戦いに臨みますが、序盤の雰囲気とこの映画の題名から想定しづらい展開となっています。
・挿入曲と主題歌には、「あいみょん」の楽曲が使われており、「ら、のはなし」「あした世界が終わるとしても」は映画の世界観をしっかり表しています。
・特に「ら、のはなし」は個人的に気に入っている曲です。「♫こんな歌、気持ち悪いだけだから」の自虐的歌詞がツボではあります。
映画『あした世界が終わるとしても』特報60秒 挿入歌:あいみょん「ら、のはなし」
・独自の用語も出てくるので、気を抜いてしまうと物語の構造を見失ってしまうところもありますが、しっかりと説明を聞いていれば見失うことも少ないと思います。
・この辺りの説明セリフが多いところは、脚本の問題ですが、そこまで細かい演出力を期待しても仕方のないところです。
・多少難解な世界観の物語ですが、アニメ作品としてのターゲット向けの内容ですので、娯楽作として観てもらえれば良いのかと思います。
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