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【日本映画】「くれなずめ〔2021〕」を観ての感想・レビュー

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【監督】松居大悟
【出演】成田凌若葉竜也/浜野謙太/藤原季節/目次立樹/高良健吾
【個人的評価】★★★★☆

 

【あらすじ】高校時代に帰宅部でつるんでいた6人が5年ぶりに再会をする。そこで高校時代の思い出を振り返るが・・・。

 

 

 

 

・松居大悟監督は、過去に「アズミ・ハルコは行方不明」をはじめ数作の映画を監督していますが、個人的には、「自分の事ばかりで情けなくなるよ」の作風に興味を持ち、以降作品を見続けています。

成田凌は、『MEN'S NON-NO』のモデルとして活躍以後、TVや映画でも出演するようになり、若手として着実なキャリアを積んでいます。

・主題歌は、ウルフルズ「ゾウはネズミ色」です。

・題名の「くれなずめ」は、日が暮れそうで、なかなか暮れない状態「くれなずむ」の変化した言葉で造語となります。

・松居大悟監督の体験をもとにしたオリジナル作品で、舞台化もされているそうです。

・物語は、高校時代の友人たちが結婚式に呼ばれ5年ぶりに再会する。再会したことで、当時と現在で変わってしまったこと、変わらないことを再確認していくストーリーです。

・序盤から、披露宴の余興の打ち合わせシーンから始まり、その後、その余興後が唐突に描かれます。

・どんな余興かは描かれないところに本作のポイントがあり、実は1回観ただけではちょっと理解しづらい時間軸の動きがあります。

・わかりにくいような展開のように見えて、実はセリフから言動まで、しっかりと仕組まれた演出になっています。

・「それが答えだっていいながら、何が答えかいわないっていう、それがいいのよ。」

・主人公 吉尾を中心に描かれますが、この主人公にはちょっとした仕掛けがあり、中盤でその存在の意味が描かれます。

・6人は6様のキャラクター性がありさらにその周辺の人物も個性的なキャラクターが出てきます。

・高校時代はどちらかといえば、陰キャな集まりだったところもあり、その高校時代の思い出もスクールカースト的には中層よりもしたっぽい印象があります。

・そのこともあって、5年ぶりの再会でも、なんとなくモラトリアムをしているような雰囲気で描かれます。

・分かる人には分かる感覚であり、この設定自体が監督の体験に基づくようなところかと思われます。

・思えば、監督の過去作品も同様な雰囲気があり、過去作品がツボだった人には確実に理解できるような内容です。

・「死んでたら偉いの?」

・高校時代に好きだった子は、前田敦子が演じており、登場シーンは少ないですが、なかなかよい印象を残す個性的なキャラクターとして良い感じです。

・「全部、恥骨じゃねえの」

・要所要所で、学生的な感じのネタがあり、こういう要素がモラトリアム感を感じるところではあります。

・「引きずることから逃げんじゃねえよ」

・中盤以降、5年間の空白期間の中でも何かが変わったような空気感があり、過去と現在の狭間のような不思議な演出へと変わっていきます。

・どちらかといえば演劇的な演出でもあり、松居大吾監督の得意とするような世界観で描かれていきます。

・終盤は、ここまでの展開で感情移入できていれば、かなり刺さってくる内容となってきます。

・演出が演劇気味なところもあるので、理解しずらい可能性もありますが、個人的にはとても素晴らしくメッセージをぶっ込んできておりかなり気に入っています。

・伏線の回収具合が絶妙でもあり、主人公とその仲間たちの気持ちの落とし所がモラトリアムから一歩踏み出た感じがします。

・「過去でも書き換えてやろうぜ」

・結局、5人全員がなにか変わったかどうかは、終盤まで観てもらうほうが良いです。

・演劇的な作風ではあるので、映画の構成自体は、ヒトクセあり、その一癖が、本作の特殊なところとなります。

ウルフルズの曲が作中に使われており、そのアンサーソングは、エンディングになってます。

・作中での曲の使い方が、絶妙ではあり、この使い方があるからこそ、本作の魅力と完成度が高いように思います。

・一度観たあとに、答え合わせとして再度観るというよりも、「もう一度観たくなってしまう」という巧みな構成の映画です。

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『くれなずめ』サウンドトラック