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【日本映画】「影裏 〔2020〕」ってなんだ?

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【監督】大友啓史
【原作】沼田真佑
【出演】綾野剛/松田龍平/筒井真理子/中村倫也/平埜生成/國村隼/永島暎子/安田顕/
【個人的評価】★★★☆☆

 

【あらすじ】主人公 今野は、転勤で岩手に移り住む。慣れない地での生活の中、同僚の日浅との交流があり、仲良くするが、突然仕事をやめてしまう。その後、日浅と再開するが、意外な一面を知っていくことになる。

 

 

影裏

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  • 大友啓史
  • 日本映画
  • ¥2037

 

 

・大友啓史監督は、NHKで様々な番組を手掛け、2007年「ハゲタカ」でドラマ界に衝撃をもたらし、評価されます。その後、大河ドラマ『龍馬伝』も手掛け、独特な演出で注目される監督です。

・綾野剛は、「仮面ライダー555」で役者デビューをし、中野裕之監督の「全速力海岸」で主演にもなります。

・主演の松田龍平は、父親に松田優作を持ち、同じ俳優の道を進み、 「御法度」で大島渚監督の目に留まり映画デビューしています。

・物語は、地方に出向してきた主人公が職場で知り合った同僚と交流を深めるが、突然職場を辞めてしまい、その後再会したものの、今までとは違った一面を垣間見ていくストーリーです。

・序盤は、今野が地方へ出向となり、日々生活をして行きますが、同僚の誘いから、飲み歩いたり釣りに行ったりと交流を深めていきます。

・仲良くなる同僚は、松田龍平が演じており、もともと持っているオーラから、何を考えているのかちょっとわからないところを感じるところは、まさにキャステイングの妙かもしれません。

・ザクロの味は、人間の味がするというのは結構いろいろな作品で言われており、実際どうなのかわからないけど、あながちまちがってもいない気もします。

・とは言え、余談ですが、「ジョジョの奇妙な冒険」では、肉食動物の肉は食べられたものではなく、草食動物の肉が美味しいという説明があります。

・確かに普段口にする肉は草食動物の肉が多く人間のような雑食な生き物の肉はあまり美味しくないのだろうと想像も尽きます。

・中盤から展開が徐々に思っていた内容よりも違う方向に進み始め、このあたりから、先が読めないところで、惹きつけられます。

・「人を見る時は、影の一番濃いところを見るんだよ」

・副嶋一哉が登場してから、多少物語に見えづらいところがでてきます。

・深いところはほとんど説明がない作品となっているので、わかりにくいという要素は仕方ないところになりますが、中盤以降からのぶっこみ方がかなり乱暴な感じもします。

・さすがに説明はいるよなぁとは思いますが、実はきちんと読解できるようにはなっています。

・ポイントは、岩手県というところもあり、2011年の東日本大震災が物語の内容には含まれています。

・最終的に腑に落ちないところは多々ありますが、直接的な説明をあえて避けているようにも思えます。

・「死んだ木に苔がついてまた新しい芽が出る。その繰り返しだな。」

・「屍の上に立っているんだ、俺たち」

・最後の河原のシーンでも、今野の生活は続いていくわけで、日浅が言っていたことが行動に含まれているような感じになっています。

・序盤の雰囲気が中盤以降ガラリと変わる作品ではありますが、影裏という題名が示すとおり、人には表面上だけでは分からないところがあることを込めた作品になっています。

・読解力が必要になるような映画ではありますので、微妙に描かれていることを見逃さないように注意深く観ることをおすすめします。

 

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影裏

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