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【洋画】「プロミシング・ヤング・ウーマン〔2021〕」を観ての感想・レビュー

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【監督】エメラルド・フェネル
【出演】キャリー・マリガン/ボー・バーナム/アリソン・ブリー/クランシー・ブラウン/
【個人的評価】★★★★☆

 

【あらすじ】主人公 キャシーはごく平凡な生活を送っている女性。彼女には周囲が知らないもう一つの顔があり、夜ごと、外出先で酔っぱらいを演じながらも、女性を口説こうとする男性に制裁をくわえている女性だった。

 

 

プロミシング・ヤング・ウーマン (字幕版)

プロミシング・ヤング・ウーマン (字幕版)

  • Emerald Fennell
  • スリラー
  • ¥2037

 

 

・エメラルド・フェネル監督は、女優や小説家、映画監督、劇作家と様々な面を持ち、2020年「プロミシング・ヤング・ウーマン」で長編映画監督デビューをしています。同作品で第93回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞の候補となり、脚本賞を受賞しています。

・キャリー・マリガンは、イギリスの女優で、2004年に舞台でデビューをし、2005年「プライドと偏見」で映画初出演をしています。2009年「17歳の肖像」で英国アカデミー賞 主演女優賞を受賞し、アメリカ アカデミー賞で女優賞にノミネートされています。

・本作は、第93回アカデミー賞 脚本賞を受賞しており、アカデミー監督賞でイギリス人女性が候補となったのは、エメラルド・フェネル監督が初となっています。

・物語は、主人公の女性が夜ごと、不埒な男性に対し、制裁を与えていきながら、主人公の過去とその復讐への内容を描いたストーリーです。

・序盤は、主人公キャシーがバーで酔いつぶれているところに、お持ち帰りしようとする男性が現れ、見事お持ち帰りをするも、そこで、逆に制裁を受けてしまうというところから始まります。

・しかし、バイオレンスなシーンは演出されず、事後のシーンに急に飛ぶというみせ方となっています。

・主人公キャシーの年齢設定は30歳というところもあり、決して若いというわけではないですが、その年齢設定も後々の展開で納得できるところがあります。

・夜な夜なバーやクラブで酔い潰れたフリをして、お持ち帰りをする男性を成敗する日々を過ごしておりご家族その行動をしっかりと手帳に記録しています。

・手帳には赤と青の色分けがされており、何かしらの意味がありますが、このあたりはしっかりと示されておらず、よくよく見るとわかるような設定になっています。

・主人公 キャシー視点で描かれていきますが、キャシー自体の目的がちょっとわかりにくいところがあるので、鑑賞しながらの感情移入をしたとしても、実際のストーリーの流れに興味を惹かれながらの展開となっていきます。

・その中で、会話で提示されていくのが、昔の友人のことであり、一切映像で描かれない点がまた、この話の想像力での補完となっており、興味が惹かれるところになっています。

・題名の「プロミシング・ヤング・ウーマン」とは、将来を約束された将来有望の女性という意味合いがあり、その約束された将来は実際には結実はされていないはずです。

・むしろ、復習によりその先が「約束されている」とも考えられます。

・この点は、終盤で明らかになってくるので、観ていくことで納得ができます。

・全体的な色彩の使い方がメリハリのある色が使われており、どこかおとぎ話のようにも見え、その点で、ブラック・コメディの要素を感じるところとなっています。

・キャシーのファッションが年相応でもない印象を受けるところも、「キャシー自体」では「時間が止まっている」ということを感じてしまうところがあります。

・すべて説明されないながらも、ある理由があって、選ばれた雰囲気と設定ということを考えると、実は、かなり綿密な設定で仕組まれた作品とも言えます。

・終盤の事件では、まさしくその仕組まれたことがきっちりと描かれ、トンデモナイ手法での映画の締めくくり方には、衝撃を受けます。

・先の展開が読めないストーリー展開という点は、本作の題名と異なる「約束」がありますが、終盤まで観ることで、本作が明らかに「プロミシング」されていた展開であるとわかります。

・エメラルド・フェネル監督の初監督作品として、非常に仕組まれた作品となっている点で、今後の作品が非常に気になるところになります。

・まずは、本作の一風変わった完成度をしっかりと見届けてもらいたいところです。

 

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