ロクカジョウ [映画や商品を紹介]

様々な作品・商品をカジョウ書き(箇条書き)にて紹介します。

【洋画】「フリーソロ〔2020〕」ってなんだ?

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【監督】エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ/ジミー・チン
【出演】アレックス・オノルド/サニ・マクキャンドレス/ジミー・チン/トミー・コールドウェル
【個人的評価】★★★☆☆

 

【あらすじ】主人公は、フリーソロ・クライミングのアレックス・オノルド。彼には、壮大な夢があり、カリフォルニア州中央部のヨセミテ国立公園にそびえる巨岩エル・キャピタンに挑むことであった。

 

 

フリーソロ (字幕/吹替)

フリーソロ (字幕/吹替)

  • Elizabeth Chai Vasarhelyi & Jimmy Chin
  • ドキュメンタリー
  • ¥1019

 

 

・エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ監督は、ドキュメンタリー作品を作り続けている映画監督です。夫のジミー・チンとの共同監督をしています。

・アレックス・オノルドは、一切の道具を使わずにクライミングをするフリーソロのクライマーで、本作はドキュメンタリーということでもあり、全編でそのクライミングを行なっています。

・本作は、第91回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を含む多数の賞を獲得しています。

・物語は、アレックス・オノルドのドキュメンタリーとなっており、インタビューを含めながら、カルフォルニアの前人未到の巨石 エルキャピタンに挑むストーリーです。

・アレックス・オノルドが普段どのようなことを考え、クライマーとしての人生を歩んでいるのかが描かれています。

・フリーソロは、ロッククライミングでも一切の道具を使わないので、命綱はありません。

・そのため、一つ間違えれば死に直結することもあり、その行為を何故行い続けているのかが伝えられます。

・人はいつ死ぬかもわからないので、何かに挑戦せずに平穏な日々を過ごすよりも、何かを成し遂げるために日々を過ごすことは全く異なることがわかります。

・ドキュメンタリーでもあるので、終盤のクライミングシーンでは、一つ間違えれば事故にもなります。

・その緊張感ある状態を演出なしに見せつけられるので、クライマーの孤独な自分への挑戦に感動できます。

・ドローンを使って撮影もしており、クライミングしている高度感もとてもよく伝わります。

・高所恐怖症の人にはあまりオススメはできませんが、映画を観てても、落下することはないので、安心してください。

・エルキャピタンは、花崗岩の一枚岩でできており、高さは約1000mあります。

・2015年にリリースされたmacOS 10.11のコードネームは、El Capitanと名づけられており、デスクトップピクチャにも採用されています。

・4時間近くをかけて登り切るその様は、ボルタリングなどをする人にはすごく共感できるのかもしれません。

 

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フリーソロ (字幕版)

フリーソロ (字幕版)

  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: Prime Video
 

 

 

フリーソロ (吹替版)

フリーソロ (吹替版)

  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: Prime Video
 

 

 

フリーソロ [Blu-ray]

フリーソロ [Blu-ray]

  • 発売日: 2020/01/08
  • メディア: Blu-ray
 

 

 

Solo - Climbing to Live

Solo - Climbing to Live

  • 発売日: 2019/08/07
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 

 

 

 

【洋画】「恋する惑星〔1994〕」ってなんだ?

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【監督】ウォン・カーウァイ
【出演】トニー・レオン/フェイ・ウォン/ブリジット・リン/金城武/
【個人的評価】★★★★★

 

【あらすじ】麻薬取引に関わる謎の金髪女性、恋人に振られた警官223号、警官223号が立ち寄る小食店の新入り店員フェイ、恋人とのすれ違いをしている警官663号の4人の人物を中心にした物語。

 

 

恋する惑星(字幕版)

恋する惑星(字幕版)

  • ウォン・カーウァイ
  • ロマンス
  • ¥1019

 

 

・ウォン・カーウァイ監督は、学生の頃にグラフィックデザインを学び、その後脚本家としてデビューしています。1988年『いますぐ抱きしめたい』で長編監督デビューをし、続く1990年の「欲望の翼」で、クリストファー・ドイルの撮影によるスローモーションや手持ちカメラを用いた躍動感あふれる映像で注目をされています。

・トニー・レオンは、香港の俳優で、TVで主に活躍していましたが、映画界に転身し、様々な作品で活躍しています。2000年『花様年華』で香港人として初めてカンヌ国際映画祭で男優賞を受賞しています。

・フェイ・ウォンは、北京生まれで、高校卒業後、香港に移住し、オーディションを経て、歌手デビューしています。

・物語は、香港の街に住む男女4人の物語ですが、大きく分けて2つの物語の構成となっています。

・それぞれのパートに登場する人物はものすごくわからないレベルで、それぞれ登場しています。

・この2つの物語の構成は、本来もう一本存在していたところがありますが、本作ではカットされ、のちに「天使の涙」としての映画化されています。

・前半の話は警官と麻薬取引に関わる女性の物語。

・特筆すべきは、序盤でのナレーションと観たこともないような流れるような映像。

・コレは撮影監督のアンドリュー・ラウが生み出した撮影技法ともいうべきところで、周囲は流れるような映像ながら、被写体自体はくっきりと映っている点。この夢や瞑想のような印象のある映像は美しいところがあります。

・なお、前半が「アンドリュー・ラウ」、後半が「クリストファー・ドイル」が撮影を行っています。

・さらに細かいカット割りで、ヨーロッパ映画のような点も雰囲気がよく、時計が切り替わるところのカットはトンデモなくセンスを感じるところです。

・その後のセリフ「その時、ふたりの距離は0.1ミリ 57時間後、彼は彼女に恋をした。」ここまでの流れは最強すぎるほどでもあり、未見の人にはオススメしたいところです。

・前半の物語は、ブリジット・リンに感情移入しづらいところがあり、人を選んでしまうかのしれないですが、金城武が好青年すぎるので、良しとしてください。

・なお、このブリジット・リンの風貌は、1980年の映画「グロリア」を意識させるところもあり、クールで魅力がありながらもミステリアスというところをうまく演出しています。

・ぶった切るように後半の物語が始まりますが、この時も前半の対比として、「その時、2人の距離は0.1ミリ。6時間後、彼女は別の男に恋をした」というナレーションが入り、同じような言葉のようで、まるで異なる内容で説明されます。

・後半は、トニー・レオンとフェイ・ウォンの登場する物語で、この映画が名作たる印象を決定づけるのが、フェイ・ウォンの愛くるしいキャラ。

・ベリーショートな髪型と引き込まれそうな瞳、そして小柄ながらもピタピタTシャツとダボダボパンツというところにコレでもかというピンポイントなカワイさが詰め込まれているように思います。

・前半のブリジット・リンが、トレンチコートにサングラスというファッションを考えると、様々な衣装で魅力を振りまくフェイ・ウォンは、この映画のポスターとして使われるのもよくわかります。

・台詞回しもしっかりと韻を踏むような対比形式の表現となっており、サラリと発せられる印象的な点は即興演出で知られるウォン・カーウァイ監督としては奇跡的な感じもします。

・「1万年愛す」

・「あと2分で25歳。俺は四半世紀を生きた。水分を流し、気分爽快だ。この歴史的瞬間に、俺は走る」

・「パインは別れた恋人の大好物で、5月1日は俺の誕生日だ。もし、それまでに彼女が帰って来なかったら、恋も期限切れだ」

・「部屋が感情を出し始めた、どうやらかなりの泣き虫のようだ」

・「タオルが泣くのを見れてうれしかった」

・感傷的で擬人的表現もあり、「運命」と「偶然」という要素を見事に混ぜ込んでいます。

・また、使用される音楽も印象的であり、特に後半部分で使用される、ママス&パパス『夢のカリフォルニア』、フェイ・ウォン『夢中人』の楽曲は、香港映画のイメージに新しい風を吹き込んでいるようにも見えます。

・特に「夢中人」は、アイルランドのバンド「The Cranberries」の「Dreams」のカバーでもあり、この「Dreams」はメロディラインが美しいこともあり、さまざまな映画の挿入曲に採用されています。

・後半部分の物語は、フェイの可愛らしさが素晴らしいのですが、真面目に考えると、非常に厄介なストーカーでもあります。

・ただし、自己完結型のストーカーでもあり、結末の付け方も、フェイが一歩先を行った展開となっているところに、悪質なストーカー感は中和されています。

・ウォン・カーウァイの映画製作手法は即興での演出で知られていますが、即興とは言いながらも、しっかりとした韻の踏み方をしています。

・「前半と後半の対比」「2人の警官」「2人のスチュワーデス」というように、事柄の対比をもとに物語が構成されておりま、さすがに即興というのも、疑わしい感じがします。

・ともかく、後半のストーリーは本作の最も見てほしいところでもあり、撮影技法やシナリオ、楽曲の使い方や色彩等、今までの香港映画の印象を大きく塗り替えたことに間違いはない傑作です。

・忘れた頃に何度も見返したくなり、観るたびに新しい発見があるような密度の濃い傑作香港映画です。

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恋する惑星 (字幕版)

恋する惑星 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

恋する惑星 [Blu-ray]

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  • 発売日: 2014/11/28
  • メディア: Blu-ray
 

 

 

恋する惑星 [DVD]

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  • 発売日: 2014/11/28
  • メディア: DVD
 

 

 

天使の涙 (字幕版)

天使の涙 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

欲望の翼[AmazonDVDコレクション]

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  • 発売日: 2018/03/20
  • メディア: DVD
 

 

 

チャン・ヨウ (歌あそび) ― スペシャル・エディション
 

 

 

夢中人~グレイテスト・ヒッツ

夢中人~グレイテスト・ヒッツ

 

 

【洋画】「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ〔2019〕」ってなんだ?

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【監督】マイケル・ドハティ
【出演】カイル・チャンドラー/ヴェラ・ファーミガ/ミリー・ボビー・ブラウン/ブラッドリー・ウィットフォード/渡辺謙/サリー・ホーキンス/チャールズ・ダンス/トーマス・ミドルディッチ/アイシャ・ハインズ/オシェア・ジャクソン・Jr/デヴィッド・ストラザーン/チャン・ツィイー/
【個人的評価】★★★☆☆

 

【あらすじ】神話の時代に生息していたであろう怪獣が復活する。モスラ、ラドン、キングギドラが蘇り、世界を破滅へと導こうとするなか、生物学者の芹沢や、ヴィヴィアン、考古人類学者のアイリーンが所属する未確認生物特務機関モナークが対策を講じ始める。

 

 

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ  (字幕/吹替)

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ (字幕/吹替)

  • Michael Dougherty
  • アクション/アドベンチャー
  • ¥2037

 

 

・マイケル・ドハティ監督は、ニューヨークで映画製作を学び、2005年『ブライアン・シンガーの トリック・オア・トリート』で監督デビューしています。その後、漫画や映画を制作しています。

・カイル・チャンドラーは、学生時代から演劇を学び、1992年「ピュア・カントリー」で映画デビューしています。テレビや映画で徐々に出演作を増やしている
俳優です。

・日本ではゴジラ65周年記念作品として本作を取り上げています。

・序盤では、世界各地で休眠状態のタイタンが発見され、怪獣の存在が一般的な世界観の説明をしています。

・モスラの幼虫とその交流と飼いならしに成功し、モナークの人々のなかで、怪獣調査が進みます。

・このモナークという組織は、様々な人種の人で構成されているので、日本人や中国人が登場します。

・このあたりは、人類VS怪獣という図式をわかりやすく描いているところもあり、国家という要素はあまり感じさせないところがあります。

・世界的に壊滅状態に追いやられていく状況の裏にはいままでハリウッド詠歌で作られたゴジラよりも振り切った感があります。

・その振り切り方は、登場する怪獣の種類にもなります。

・「ラドン」「キングギドラ」「モスラ」「キングコング」などなどの怪獣が登場し、しっかりと要点を押さえた描き方となっています。

・実際にゴジラが出てくるのは中盤以降となりますが、さほど活躍するわけでもありません。

・というよりかは、大怪獣大行進かのような展開ですが、よくよく思うと、マーベルシネマティックユニバース(MCU)のような仕掛けのようにも見え、むしろ受け入れやすい点が大きかったと思います。

・日本のオリジナルのゴジラのオマージュもきっちりと抑えてあり、音楽も含めてゴジラといえます。

・登場する怪獣がやたらデカイという点と、そのデカさからの登場の演出はかなり迫力があり、ハリウッド版ゴジラとしては、やっと、アメリカならではの描き方を見つけてくれたような気もします。

・実際のストーリーについては、それなりの展開ではあり、難解な要素もすくないので、サクッと楽しめる娯楽作としての落とし所は問題ない完成度かと思います。

 

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【洋画】「ザ・プレイヤー〔1998〕」ってなんだ?

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【監督】ロバート・アルトマン
【出演】ティム・ロビンス/グレタ・スカッキ/フレッド・ウォード/ウーピー・ゴールドバーグ/ピーター・ギャラガー/
【個人的評価】★★★★☆

 

【あらすじ】主人公 グリフィン・ミルはハリウッドの映画スタジオの重役。ある日一通の脅迫状を受け取る。犯人の目星をつけたグリフィンは脚本家のデイヴィッドに会いにいくが、口論となりデイヴィッドを殺害してしまう。

 

 

ザ・プレイヤー (字幕版)

ザ・プレイヤー (字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

 

 

・ロバート・アルトマン監督は、第二次世界大戦時、18歳にしてアメリカ陸軍航空軍に入隊し、戦争を体験しています。その後、CMの仕事を始め、映像について学び、1957年『The Delinquents(不良少年)』で長編映画映画監督デビューをします。

・1970年にブラック・コメディ『M★A★S★H マッシュ』が第23回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、「ロンググッドバイ」「ナッシュビル」「プレタポルテ」「ショートカッツ」「ゴスフォードパーク」等多数名作を残し、2006年81歳で他界しています。

・ティム・ロビンスは、ミュージシャンと女優の両親を持ち、1984年に映画デビューをしています。

・当初は脇役でしたが、1988年の「さよならゲーム」で注目され、役者以外にも監督業も行なっている多才な俳優です。・カンヌ国際映画祭において監督賞や主演男優賞を受賞しています。

・カメオ出演が多く、ロバート・アルトマン監督の信頼感もうなずけます。

・カメオ俳優はざっくりとこのくらい居ます。

・「ピーター・フォーク」「ジョン・キューザック」「ルイーズ・フレッチャー」「エリオット・グールド」「アンジェリカ・ヒューストン」「ジャック・レモン」「マルコム・マクダウェル」「ニック・ノルティ」「ジュリア・ロバーツ」「ロッド・スタイガー」「スーザン・サランドン」「ロバート・ワグナー」「リチャード・アンダーソン」「ジル・セント・ジョン」「リリー・トムリン」「ブルース・ウィリス」「ハリー・ベラフォンテ」「テリー・ガー」「ジェームズ・コバーン」「ブライアン・トチ」「アンディ・マクダウェル」「スコット・グレン」「バート・レイノルズ」「ジェフ・ゴールドブラム」「カレン・ブラック」「ゲーリー・ビジー」「ミミ・ロジャース」「デニス・フランツ」

・物語は、映画プロデューサーが映画製作の舞台裏で起こった事件に巻き込まれることで、様々なトラブルに遭いながらも、映画業界で映画製作を行っていくストーリーです。

・序盤から長回しのシーンがあり、このオープニングは、当時としてはなかなか画期的な印象もあります。

・中盤より、事件が起こり、サスペンス調となってきますが、実際には、本作はサスペンスではありません。

・この映画の特長は、主人公を中心とした退屈な物語構成となっています。

・退屈なストーリー展開ですが、そこにこの映画の真髄があります。

・察しのいい人であれば、途中で気がつくところがあるかもしれません。

・終盤では、その点について、説明がきちんとされていますが、なかなかとツボをついたような展開となっています。

・映画業界の内幕を描いた作品ではありますが、それだけにとどまっていません。

・映画の構造を理解した上で観ることで、この作品の良さがわかります。

・NY批評家協会賞、ゴールデン・グローブ賞を受賞している作品でもありますが、それも含めて観ることで、本作の映画業界における意味がよくわかります。

・多くの人におすすめできる作品ではないのかもしれませんが、「われこそは映画通だ」と思っている人には観てもらいたい皮肉のこもった作品かとは思います。

 

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ザ・プレイヤー [DVD]

ザ・プレイヤー [DVD]

  • 発売日: 2008/06/20
  • メディア: DVD
 

 

 

ザ・プレイヤー [DVD]

ザ・プレイヤー [DVD]

  • 発売日: 2007/11/22
  • メディア: DVD
 

 

 

ザ・プレイヤー デラックス版 [DVD]

ザ・プレイヤー デラックス版 [DVD]

  • 発売日: 2000/08/25
  • メディア: DVD
 

 

 

 

 

 

 

ロバート・アルトマン BOX [DVD]

ロバート・アルトマン BOX [DVD]

  • 発売日: 2006/02/25
  • メディア: DVD
 

 

【洋画】「ヴァレリアン 千の惑星の救世主〔2018〕」ってなんだ?

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【監督】リュック・ベッソン
【出演】デイン・デハーン/カーラ・デルヴィーニュ/クライヴ・オーウェン/リアーナ/イーサン・ホーク/ハービー・ハンコック/クリス・ウー/ルトガー・ハウアー/
【個人的評価】★★★☆☆

 

【あらすじ】西暦2740年。主人公 ヴァレリアンとローレリーヌは、銀河をパトロールする連邦捜査官をしている。「千の惑星の都市」にはあらゆる種族が共存しているがそこには宇宙を揺るがす陰謀があった。

 

 

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 (字幕/吹替)

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 (字幕/吹替)

  • Luc Besson
  • SF/ファンタジー
  • ¥2037

 

 

・リュック・ベッソン監督は、フランスを代表する監督で、「レオン」「ニキータ」等名作映画を多数製作しています。10作品の監督で引退するといっていましたが、2010年公開の『アデル/ファラオと復活の秘薬』でこれを撤回。2019年現在では、17本の監督作品があります。

・デイン・デハーンは、2008年に『アメリカン・バッファロー』のブロードウェイ公演に出演、その土、テレビドラマに出演をし、2012年「クロニクル」で主演を努めています。

・カーラ・デルヴィーニュは、モデルとしてデビューをし、シャネルのデザイナー・故カール・ラガーフェルドのお気に入りのモデルでもありました。2012年「アンナ・カレーニナ」に映画初出演をし、以降女優としても活躍しています。

・物語は、未来の宇宙パトロール隊が「千の惑星の都市」を舞台にした冒険活劇です。

・序盤から、イマジネーションの高い映像が展開され、世界観の構築はよくできています。

・ただし、リュック・ベッソンの描く未来世界という手法がCGに寄った未来感があり、明るいイメージの反面、毎回同じようなイメージの作品という印象が拭えません。

・スターウォーズに影響されたSF古典コミックの映画化でもありますが、たしかに映像はスゴイ、しかし、それを超える何かが足りない印象もあります。

・オープニングは、デヴィッド・ボウイの「Space Oddity」をBGMとして、物語の概要を説明していますが、音楽の良さもあり、非常に壮大な印象があります。

・ココの掴みは悪くなく、世界観に没入できる準備は整うのですが、主人公の魅力の影響でその後の展開をひきつけておけてなかったのかなぁとも思います。

・王道のスペースオペラでもあり、そのまま映像化するだけで、かなりまっとうな内容となるのですが、キャラクターの描き方がどうも子供向けのような稚拙さがあります。

・これは近年のリュック・ベッソン映画に顕著なのですが、監督が子供のときに熱中した作品を映画化している作品については、多くがこの印象があります。

・やはり、子供の視点で感じた印象をそのまま映像化している点でもあり、その視点が純粋に童心に帰った印象だからなのかもしれないです。

・スター・ウォーズとの違いというのはここにあるようにも思え、シンプルな物語に裏打ちした普遍的な考えや思想が、本作には薄いところがあるのかもしれません。

・ヒーロー、ヒロイン像というのは、子供目線では、まさしくその王道たる点がありますが、創造する側としては、その言動にある裏設定の作り込みが必要となるのかと思います。

・そのキャラクターの背景があることで、実際には説明されない要素だとしても、にじみ出る表現力が異なってくるのかもしれません。

・そのキャラクターを創造した骨格が普遍的なところであれば、大人の鑑賞にも耐えうる作品となるのかもしれません。

・純粋にSFアクション映画としては、それなりに楽しめますが、深さという点が薄いところが気になります。気軽にサクッと観る分には楽しめる作品です。

 

www.youtube.com

 

ヴァレリアン 千の惑星の救世主(字幕版)

ヴァレリアン 千の惑星の救世主(字幕版)

  • 発売日: 2018/07/20
  • メディア: Prime Video
 

 

 

ヴァレリアン 千の惑星の救世主(吹替版)

ヴァレリアン 千の惑星の救世主(吹替版)

  • 発売日: 2018/08/15
  • メディア: Prime Video
 

 

 

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 [Blu-ray]

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 [Blu-ray]

  • 発売日: 2018/09/05
  • メディア: Blu-ray
 

 

 

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 [4K ULTRA HD+Blu-ray]

ヴァレリアン 千の惑星の救世主 [4K ULTRA HD+Blu-ray]

  • 発売日: 2018/09/05
  • メディア: Blu-ray
 

 

 

ヴァレリアン (ShoPro Books)

ヴァレリアン (ShoPro Books)

 

 

 

 

【洋画】「チャーリーズ・エンジェル〔2019〕」ってなんだ?

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【監督】エリザベス・バンクス
【出演】クリステン・スチュワート/ナオミ・スコット/エラ・バリンスカ/エリザベス・バンクス/ジャイモン・フンスー/サム・クラフリン/ノア・センティネオ/ジョナサン・タッカー/パトリック・スチュワート
【個人的評価】★★★☆☆

 

【あらすじ】国際機密企業であるチャーリー・タウンゼント社の女性エージェント組織 チャーリーズ・エンジェルに所属するサビーナ、エレーナ、ジェーンは「新開発のエネルギー兵器」の阻止のため命をかけた戦いに挑む。

 

 

チャーリーズ・エンジェル(字幕/吹替)

チャーリーズ・エンジェル(字幕/吹替)

  • Elizabeth Banks
  • アクション/アドベンチャー
  • ¥1528

 

 

・エリザベス・バンクス監督は、アメリカで女優の勉強をし、2000年「シャフト」で映画デビューをしています。その後多数の作品に出演し、2015年「ピッチ・パーフェクト2」で監督業にも進出し、本作では、製作・監督・脚本・出演をしています。

・クリステン・スチュワートは、8歳の頃から子役と活躍し、2002年「パニック・ルーム」で主人公の娘役という重要な役をこなしています。その後、「トワイライト」シリーズでブレイクし、活躍が目覚ましい女優です。

・チャーリーズ・エンジェルは、1976〜1981年頃までアメリカABC系列で放映され、日本では、日本テレビ系列で放送されていました。現在ではケーブルテレビ等で放送されていたりします。

・2000年には、「 キャメロン・ディアス」「ドリュー・バリモア」「ルーシー・リュー」というキャストで映画化がされ、2003年に続編も作られています。

・本作は、TV版と映画版の続編となりますが、スタッフ自体は大幅に変わっています。ただし、製作総指揮にはドリュー・バリモアが関わっています。

・物語は、新開発のエネルギー兵器を阻止するためにエンジェルたちが呼ばれるというストーリーです。

・こう見ると、どこかしら「ミッション・インポッシブル」のような印象を受けますが、概ねその感覚で問題ないと思います。

・登場するのは3人の女性という点ではありますが、アクション的には引けを取らないような見どころがあります。

・以前の映画版では、色仕掛けなども駆使しながら標的に近づいていくという手法で描かれていましたが、今作では、かなり女性ならではのお色気要素は省いています。

・まさしく、アクション映画としてしっかりと観られます。

・複雑なストーリーでもないので、サクッと観る分には気軽に観られる映画です。

・強いて言えば、20代の子には2000年版のチャーリーズ・エンジェルもテレビ版も知らないことになるので、あまり過去作品にとらわれる必要もなく、予習なく観てしまっても問題ないアクション映画です。


『チャーリーズ・エンジェル(2020)』予告編

 

 

チャーリーズ・エンジェル (吹替版)

チャーリーズ・エンジェル (吹替版)

  • 発売日: 2020/04/10
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 

チャーリーズ・エンジェル (字幕版)

チャーリーズ・エンジェル (字幕版)

  • 発売日: 2020/04/29
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 

チャーリーズ・エンジェル フルスロットル (字幕版)

チャーリーズ・エンジェル フルスロットル (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

【洋画】「バック・トゥ・ザ・フューチャー〔1985〕」ってなんだ?

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【監督】ロバート・ゼメキス
【出演】マイケル・J・フォックス/クリストファー・ロイド/
【個人的評価】★★★★★

 

【あらすじ】主人公は、高校生のマーティ・マクフライ。学校では、バンドをし、学校もそこそこに悪さをする感じで、彼女もいるというごく普通の高校生。友人にドクという科学者はおり、ある夜、ドクに呼ばれて駐車場で自動車型のタイムマシンの実験に立ち会うことになる。

 

 

バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)

バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)

  • ロバート・ゼメキス
  • コメディ
  • ¥1019

 

 

・ロバート・ゼメキス監督は、高校時代から8mmビデオを撮り始め、1978年『抱きしめたい』で監督デビューをしています。その後、本作を監督し、一躍メジャー監督として評価を得ます。

・1994年「フォレスト・ガンプ 一期一会」でアカデミー作品賞と監督賞を受賞しています。

・マイケル・J・フォックスは、15歳から、カナダのテレビに出演するようになり、TVドラマ「ファミリー・タイズ」で人気を得ます。その後、多数の作品に出演しますが、30歳のときにパーキンソン病を発病し、俳優業から遠ざかっています。

・マイケル・J・フォックスの、「J」は、同名の俳優がいた事から、尊敬するマイケル・J・ボラードより「J」を入れるようになりました。

・クリストファー・ロイドは、ブロードウェイ俳優として活躍し、その後、「カッコーの巣の上で」で映画デビューをしています。本作のヒットで一躍有名となり、多数の作品に出演しています。なお、本作を演じたときは、46歳でした。

・物語は、タイムマシンを発明した科学者の実験で、タイスリップしてしまった主人公が、自分の両親の若い頃の時代で、母親と出会い、主人公に恋してしまうことで自分の存在が消えてしまうというタイムパラドックスを回避するために、両親の恋愛を助けるストーリーです。

・序盤は、1985年の高校生生活が描かれ、特にオープニングの時計だらけの部屋にはところどころ裏メッセージの込められたオブジェがあります。

・主人公マーティは、アメリカ映画に珍しく、ハイスクールのティーンネイジャーとなっており、カレッジスチューデントを主役とするアメリカ映画が多い中、日本では主流の高校生役となっています。

・バンドを結成し、多少の悪いことにも手を出し、彼女もいる、いわゆる「リア充」的な主人公ですが、群れることをせず、一本筋の通った好青年なイメージがあります。

・物語の進行は意外とゆっくりしていますが、タイムマシン デロリアンが登場し、1955年にタイムスリップをしてしまうまでかなりの布石がひかれています。

・1985年での出来事を注意深く観察しておくことがこの作品の楽しみ方であり、何度観ても楽しめる要素でもあります。

・デロリアンの実験を行った駐車場の名前や、市長が誰になったのかという点、時計台の歴史など、この布石の引き方は非常に巧妙で自然な説明にもなっています。

・この映画の面白いところは、タイムトラベルについて回るパラドックスをわかりやすく説明しているところ。

・そして主役のマーティがダメ男ではなく、常に前向きな好少年であること。

・アメリカの学生が主人公の作品の多くは、日本の学生よりも大人びた印象があり、大学生が主となるところも多い中、ハイスクールの少年が主人公という点では、日本に馴染みやすい要素があったと思います。

・プロムパーティというアメリカならではの文化もありますが、コレらも日本の文化祭からイメージしやすく、学校の中での物語の作り方は本当に上手いところです。

・要所要所にアクションシーンもありますが、ピンチと逆転のメリハリが心地よく観ていてスカッとします。

・終盤のプロムパーティでのライブも、実はチャック・ベリーがこの曲を聴いて作り上げたというパラドックスがコメディのように描かれています。では、ジョニー・B.グッドを作った人は誰?となりそうですが、コレも面白いところです。

・時計台の落雷を利用して1985年にデロリアンで帰ることになりますが、この一連のシーンは映画史の中でもとても緩急とメリハリの効いた素晴らしい演出だと思います。

・マーティの身体能力も抜群で、デロリアンのボンネットを滑ってから乗車するシーンは個人的にとても大好きなところです。

・スタート地点に華麗に180度ターンするところやエンジンがかからないシークエンスは、CGや特撮がなせる技ではなく、発想と演出だけで面白いモノが作れる証明であるとも言えます。

・1985年に戻ってからのちょっとしたストーリーの機転も爽快で、その後の未来を描いた続編を絶対に観たいと思わせる作りになっています。

・もともとは、続編を作る予定はなかったのですが、ビデオ化の時に「TO BE CONTINUED…(つづく)」というテロップを入れたことでファンの期待が高まり続編が作られた経緯があります。

・後に2作の続編が作られますが、CGと手作りのちょうど良いフュージョンと、近未来を明るく描いたタイムトラベルの映画として、とんでもなく名作であると思います。

・観ないと損をするというのはこういう映画なのかもしれません。

 

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バック・トゥ・ザ・フューチャー (吹替版)

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  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

 

 

 

バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)

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