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【洋画】「はちどり〔2020〕」を観ての感想・レビュー

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【監督】キム・ボラ
【出演】パク・ジフ/キム・セビョク/イ・スンヨン/チョン・インギ/パク・スヨン/
【個人的評価】★★★☆☆

 

【あらすじ】1994年、経済成長期の韓国。主人公 ウニは中学校に通う14歳。両親と兄と姉の5人で集合団地で生活をしています。学校に馴染めないウニは漢文塾で出会った女性教師 ヨンジに悩みを打ち明ける。

 

 

はちどり (字幕版)

はちどり (字幕版)

  • キム・ボラ
  • ドラマ
  • ¥2037

 

 

・キム・ボラ監督は、アメリカで映画を学び、2011年『リコーダーのテスト』で短編映画を作り注目されます。その後、2020年「はちどり」で長編映画監督デビューをしており、様々な賞を受賞しています。

・パク・ジフは、小学5年のときにスカウトされ、2016年『わたしがいない家』で女優デビューをしています。その後、『隠された時間』『操作された都市』などに出演し、2020年「はちどり」で数々の賞を受賞しています。

・第69回ベルリン国際映画祭ジェネレーション14プラス部門インターナショナル審査員賞グランプリ受賞作

・本作は、キム・ボラ監督自身の少女時代の体験をもとに作品とした映画です。

・物語は、1990年台の韓国で、5人家族の元に生まれた主人公が、学校や家庭の生活の中で、自分の居場所を探していくようなストーリーです。

・序盤からは、主人公ウニの家庭の環境を描き、主人公視点で悩み事や問題点が描かれていきます。

・ウニという名前を聞くと、どうしても海に棲んでいる生物を考えてしまいますが、韓国映画に慣れていないと、このような名前のモヤモヤ感は感じます。

・「はちどり」というのは、体の小さな鳥で、非常に早い羽のはばたきで空中に静止ができる鳥でもあります。なお、体重は、20g程度と10円玉2枚程度でも、本作のウニとハチドリの対比になっているようなタイトルです。

・ウニの生活は息苦しさが漂い、学校でも自宅でも、居場所を妙に感じにくいところがあります。

・途中、トランポリンのシーンがありますが、安全のために周囲が囲われており、閉塞感のある学校のなかで生活をする様子と、トランポリンの囲われた中で飛び跳ねる自由さという点で、暗喩が込められているように思います。

・そこからの漢文塾の先生との出会いがあります。先生らしさという点では、若い先生だなぁと思うところはありますが、ウニにとってはその出会いには一つの変化のきっかけとはなっています。

・徐々に変わっていくウニに対して、それでもまた大きく踏み出すわけではなく、14歳の子の考える、進み方をしていきます。

・地味な展開で進んでいきますが、ウニを中心に描かれていくところで、複雑な要素はなく、むしろ理解しやすいところではあります。

・終盤で、ソンス大橋崩落という実際にあった事件が起こり、その事件の影響でさらに変化がありますが、14歳の多感な時期に、人間関係や異性関係、学業などなど様々な問題を抱える事となり、それでも、どのようにして選択していくかという点で、興味深いところがあります。

・138分という時間ですが、意外と長さを感じさせず、主人公ウニの視点で物語が展開するので、落ち着いて観られる作品かと思います。

 

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